JOURNALガリレオ通信ノミやダニは意外と身近に潜んでいます。

ノミやマダニ・・・よく聞くけど、本当にいるの?と思っている飼主さんは多いのではないでしょうか。

病院では4-5月には、ノミが体についている子が時々見つかります。
ちょっと自然の多い河やキャンプ場に行って、ダニがついている子も見つかります。

驚くことに、そんなにお散歩が好きではなく、たまにしか外に行かない子がノミだらけだったこともあります。

実は、診察中にワンちゃんネコちゃんにノミやマダニの寄生が発覚するケースは、季節を問わずあるのです。
「もしノミが見つかったら駆虫薬をつけよう」・・・はオススメしません。

その理由として
・知らず知らずのうちに他のワンちゃんや猫ちゃんにうつしてしまう。
・見つかった時点で、家の中や車の中でノミが繁殖している。
・ヒトにうつった時に重症化する可能性がある。
・ノミやマダニを介して他の病気に感染してしまう。
などが挙げられます。

マダニ

特にマダニを介して起こる重症熱性血小板減少症(SFTS)については、テレビでも報道されていますね。
ペットからの感染が全てではないですが、ご自宅のワンちゃんネコちゃんにマダニが寄生していれば、接触のあるご家族や周りの人にSFTSウィルスが感染するリスクは当然高くなります。
SFTSは、ヒトだけでなく、ワンちゃんネコちゃんにも感染することがわかっています。

ワンちゃんネコちゃんではSFTS以外にも、ヘモプラズマ・バベシア・瓜実条虫など、ノミやダニを介して他の寄生虫に感染することが知られています。
厄介なのは、SFTSも含め二次的に感染する微生物の方が、ノミやマダニを発見するよりも難しく、症状も重いケースが多いということです。

ノミ

実は完全室内飼いのネコちゃんも油断できません。
確かに外に出るネコちゃんや、散歩に出るワンちゃんと比べれば、感染のリスクは低いはずですが、完全室内飼いのネコちゃんに大量のノミが寄生しているケースは時々みかけます。

網戸越しや玄関のたたきなどから感染するのか、ヒトが衣服につけて持ち帰ってしまうのか、後から推測することしかできませんが、診察中に発覚すると飼主さんはとても驚かれます。

当院ではノミ・マダニなどの外部寄生虫駆虫・予防薬を各種ご用意しています。
お薬によって駆除・予防する寄生虫の種類が異なります。

ご希望の方はお気軽にスタッフまでご相談ください。

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この記事を書いたのは
獣医師
堀江 和香WAKA HORIE
麻布大学卒・東京都港区出身
BACKGROUND

大学卒業後、北海道の動物病院に6年間勤務。 その後、麻布大学付属動物病院にて全科研修医として勉強し、同大学病院にて腎泌尿器科の特任助手を務める。 2019年ガリレオ動物病院勤務。

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