中高齢になると体の表面にいろいろな”できもの”が見つかりますね。
その中でも比較的多いのが、肛門まわりのポコっとした”できもの”です。
肛門まわりの”できもの”は、心配いらないものから、早めの治療が必要なものまでさまざまな種類があります。

◾️主な原因
①肛門腺のトラブル(炎症・感染)
肛門の左右にある肛門腺が詰まったり、細菌感染を起こすと赤く腫れて”しこり”のように見えることがあります。
お尻を床に擦りつける、触ると痛がる、血膿が出るなどの症状がみられます。
②肛門周囲腺腫(良性)
中高齢の未去勢オスに多く発症する良性の腫瘍です。
去勢手術によって小さくなったり、再発を防げることがあります。
③肛門周囲腺癌(悪性)
見た目は良性の肛門周囲腺腫と似ていることがあります。
急に大きくなる、破裂して出血する、治りにくい場合には注意が必要です。
④肛門嚢アポクリン腺癌(悪性)
肛門の少し奥側にできる悪性腫瘍です。
肛門腺が膨らんでいるのに中身が出てこない場合、”しこり”ができていることがあります。
小さいしこりでもリンパ節に転移したり、血液検査でカルシウムが高くなるなど、全身に影響が出ることがあります。
早期発見、早期治療がとても大切な病気です。

◾️受診した方がいいサイン
・急に大きくなってきた
・出血、膿が出た
・触ると痛がる
・排便時に痛がる、便が出にくそう
・食欲元気が落ちた
◾️診断に必要な検査
・直腸検査(触診)
・針生検(針で細胞を取る検査)
悪性腫瘍が疑われる場合・・・
・血液検査
・腹部超音波検査
・レントゲン検査
などの検査を組み合わせ、転移の有無や全身への影響を調べます。
肛門のできものは残念ながら見た目だけで”良性”か”悪性”かを判断することはできません。
できものが小さくても悪性で転移していることもあるし、腫れて出血して痛がっていても良性のこともあります。
そのため、「様子をみてよいでしょう」とは言えません。
肛門の”できもの”に気がついた時点で一度動物病院にご相談ください。



