JOURNALガリレオ通信子犬の拾い食い、どうしたらよいの?

誤って何かを飲み込んでしまった!と慌てて病院に駆け込んでくる子の多くは、1歳までの子犬です。

ティッシュやマットの端っこ、レゴやペットボトルのキャップ。
外ではタバコやどんぐり、落ちているゴミなど。
なぜ子犬はいろいろなモノを口に入れてしまうのでしょうか。

犬は”自分の口で確認したい”動物です。
特に子犬は好奇心が強いため、気になったモノなら何でも口に入れてしまいます。
人の赤ちゃんもそうですよね。

では、どうしたらよいのでしょう?
残念ながら、犬の口にいれたい衝動をなくすことはできません。
子犬の環境中に誤飲しそうなモノは置かないのは当然として・・・

まずは”口に入れたモノを出す”、という行動を教えましょう。
よくありますが、何かを口に入れたから慌てて取り上げようとしたけど飲み込んじゃった!
これは逆効果です。
わんこは取られまいとして、急いでゴクンと飲み込んでしまいます。
ここでやるべきなのは”トレード=交換”です。

大好きなオヤツやおもちゃを片手に持ち、鼻先に近づけて口を開けるのを待ちます。
口の中のモノをペッと出して、オヤツを食べたら、しっかり褒めてあげましょう。
その時に、「ちょうだい」や「オフ」などの言葉を決めておくとよいでしょう。
口の中のモノを出してオヤツを食べる、という練習を”言葉”付きで繰り返すと自然と覚えてくれます。
根気よく続けてみてください。

また、注意すべきことが2つあります。

1つ目は、成長期なのに与えられているフード量が足りなくて、常にお腹がすいていると、盗み食いや拾い食いをしやすくなります。
ご飯はお腹いっぱい、回数を多く与えるようにしましょう。

2つ目は、何かを拾って口に入れると、飼い主さんが慌てて飛んでくる。
これを学習すると、楽しくなってわざとやるようになります。
そういう子は、何食わぬ顔で近づいてオヤツやおもちゃで気を引くようにしましょう。

成長とともに誤飲はしなくなりますが、それでも飲んでしまったら・・・
まずは病院に連れていきましょう。
その際には、飲んでしまったモノの残りや同じモノを持っていくようにしましょう。

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この記事を書いたのは
獣医師
勝村 桃子MOMOKO KATSUMURA
東京大学卒・神奈川県横浜市出身
BACKGROUND

大学卒業後、川崎市の動物病院に勤務。 その後、日本動物高度医療センター画像診断科にて11年勤務。超音波検査を専門とする。 2018年 ガリレオ動物病院勤務。

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